
東京都23区内の商店街にて、40年以上にわたり地域医療を支えてきた「N歯科」。
今回は、後継者不在という課題を乗り越え、理想的な医院承継を実現した事例をご紹介します。
昨今、全国の歯科医院が直面している「後継者不足」問題。家族に引き継がせることが難しく、長年かけて築いた医院をどうするか悩む先生方が増えています。
このN歯科の承継事例は、閉院ではなく、地域医療の継続という道を選んだ成功ケースとして、多くの歯科医師にとって示唆に富む内容です。
売主は71歳の院長。後継者不在の中、患者と医院の未来を考えた決断
N歯科の院長であるN先生は、当時71歳。
体調も良好で、現役としての診療を継続していたものの、今後のライフスタイルを見直す中で「医院承継」を考えるようになりました。
ご家族に医療関係者はおらず、スタッフの中にも後継候補は見当たらない――いわゆる**「後継者不在」状態**。
しかしN先生には、「医院を閉めたくない」「通院している患者さんに迷惑をかけたくない」という強い想いがありました。
そこで選んだのが、**第三者への歯科医院M&A(医院譲渡)**という選択肢でした。
買主は医療法人の理事長。個人名義での分院展開を検討中
買主のU様は、複数の医院を展開する医療法人の理事長。
ちょうど「個人名義での分院展開」を検討していた時期で、N歯科の立地や診療方針に強い魅力を感じてくださいました。
N先生は「承継後も3年以上は勤務を継続したい」という意向があり、それに合致する買主を探すために慎重なマッチングを実施。
譲渡価格は100万円未満に設定されていたこともあり、最終的には6名の買主候補と面談を行い、その中からU様と交渉を進めることとなりました。
一度は交渉が中断。しかし信頼関係が再スタートを後押し
初回の交渉は順調に見えたものの、さまざまな事情により一度話し合いが中断となりました。
しかし約1年後、U様の方から再度連絡が入りました。
「一度お会いして信頼できると感じていた」と語るN先生。双方の信頼関係があったからこそ、交渉の再開と承継プロセスのリスタートが可能になったのです。
家賃交渉という壁。不動産オーナーとの調整を乗り越える
再交渉の中で浮上したのが「家賃問題」でした。
N歯科は開業当初から好条件の低家賃で契約しており、これを「相場に合わせたい」という不動産オーナー側の要望が出てきたのです。
ここで活躍したのが、医院承継に精通したM&A専門アドバイザーの存在でした。
不動産管理会社やオーナーと丁寧に交渉を重ね、最終的には家賃据え置きで合意を取り付けることに成功。
こうしてすべての条件が整い、無事に承継が成立しました。
歯科医院M&Aは「経営の引き継ぎ」ではなく「想いの継承」
この承継は、単なる「医院の売買」ではありませんでした。
長年の診療を通じて培われた地域医療への想いと、患者との信頼関係。それらを次世代へと引き継ぐという、大きな責任と意義を持ったプロジェクトだったのです。
現在もN先生は診療を継続中。U様の新体制のもと、医院はリニューアルしながらも、患者にとって変わらぬ安心感を提供しています。
院継が支える「後継者不足時代」の医院承継
全国的に「後継者不在・承継難」が深刻化する中、歯科医院M&Aは閉院を回避し、地域医療を守る有効な手段となっています。
院継では、歯科業界に特化した知見を活かし、次のような価値を提供しています:
- 希望条件に合う買主・売主の高精度マッチング
- 物件・不動産条件の調整、交渉代行
- 医療特有の法務・会計知識に基づく安心サポート
- 引退後の働き方やライフプランまで見据えた提案
歯科医院の未来を、安心して託すために。
「後継者がいないが、医院を閉じたくない」
「分院を展開したいが、良い物件と出会えない」
「M&Aは初めてで、どう進めればいいか分からない」
そんなお悩みをお持ちの先生は、医院承継に強いM&Aサービス『院継』にぜひご相談ください。
数多くの成功事例と丁寧な支援体制で、あなたの想いを形にします。